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持ち帰れるICT施工管理セミナーとは?【セミナー講師インタビュー:前編】

セミナー講師吉田なぎさ

「持ち帰れるICT施工管理セミナー」の講師であり、災害や道路などのICT土工の現場で熟練の現場監督と日々コミュニケーションをとる吉田なぎさのインタビューをご紹介します。

5年後の会社、現場にとってベストな最適解を見出す

ー「持ち帰れる施工管理セミナー」とはどのようなセミナーですか。

「持ち帰れるICTセミナー」は、建設企業様のコンサルティングをしている当社が持つICT施工の知見や実務ノウハウを現場監督様向けにご提供しているセミナーです。

土木業界では2016年から「i-Construction」、それより以前から「ICT」という言葉は使われ続けていますので、今の段階でICT施工に対する理解が全くの0(ゼロ)の状態、という方はあまりいらっしゃらないですよね。

ドローンを飛ばして、点群化して、3次元データ化するんでしょ?とICT施工の大まかな流れ自体はご存じの方も多いでしょうし、「ICT施工」というキーワードにおいて、これまでICT施工をやったことがある・ない、今後ICT施工をやろうと思っている・いない、等、これからのアクションをイメージされている方もいらっしゃると思います。

または、ICT施工を実際に経験されている現場でも、全て委託先に任せていたため自分たちが何を行ったかICT施工の具体的な中身までは理解していない、またはノウハウが残っていない、というケースもあるかもしれません。

このように、ICT施工導入に対して様々な状況にある企業様が、5年後の建設現場から逆算して今からICT施工に取り組むため、現状を分析して自社のベストな最適解は何か?を知ること。そして必要なステップを洗い出し最適解を実現するためのロードマップを描いてみましょう、というセミナーです。

ーICT土工に関するセミナーが全国で開催されていますが、他のセミナーとどのように違いますか?

まず、ICT施工の工程について少し説明させて頂きますと、大きく5つに分けられます。1)3次元起工測量⇒2)3次元設計データ作成⇒3)ICT建機による施工⇒4)3次元出来形管理⇒5)3次元データ納品、という工程です。工事受注から施工計画、準備工、施工、出来形計測、完成検査、引き渡しという大きな流れは従来施工と変わりはありません。

その5つプロセスに対して、従来施工とICT施工とでは具体的にどこが違うのか、何をしなければいけないのか、という点を明確にしておくことが現場監督にとって重要なポイントです。

要所要所で確認作業が必要ということ自体は従来施工と変わりませんが、ICT施工では何を確認し、何により気を付けなければいけないのか?ということを理解されていないと各プロセスを円滑に進めることができません。

例えば行政主催のセミナーでは、国交省要領の改定、地方自治体ごとのサポート内容や支援策、他地区での実績報告の発表という内容をよく見かけます。また、重機メーカー主催のセミナーでは、ICT建機の性能、使用ソフトの説明、もちろんICT施工の工程についても説明されるという内容がほとんどだと思います。各々の領域やカテゴリに分けると、情報収集を目的とした受講者にとっては状況に応じて必要なものになります。

私たちSGMのセミナーでは、まずICT施工に取り組むにあたって、自社のポジションはどこにあり、どのようなリソースがあるのかを明確にします。その上で今後どのように進めていけば良いのか、これから5年間をかけて自社のICT施工管理における最適解は何か、という内容を一緒に検証し、分析することができます。

受講される皆様に向けて一斉にお話する時間ももちろんありますが、ご自身で自社分析をしていただき、ご参加の皆様同士で内容を発表したり情報共有するなど、ワークショップの時間も設けています。今後部内や社内でどのように取り組んでいけば良いのかを現場監督に寄り添ってサポートできる、他にはないセミナーになっています。これは、私たちが経営コンサルティング会社だからこそ、ご提供できるセミナーだと思っています。

ICT現場における共通言語の重要性

ーセミナーでは具体的にどのようなことをするのでしょうか。

先ほどお話した5つのプロセス、1)3次元起工測量⇒2)3次元設計データ作成⇒3)ICT建機による施工⇒4)3次元出来形管理⇒5)3次元データ納品、の工程をもう少し具体的にご説明していきます。
3次元測量だけをとっても、策定されている技術基準類はいくつもあるため、一つ一つを細かくご説明していくとなると、1度のセミナーでは難しいと思います。

現場では、ICT施工の各プロセスで何が行われているのか?ということを関わる方全員が共通認識をもって進めていくということが重要になります。実際の工事では自社の作業員だけで作業するわけではないと思うんですね。一次下請け、二次下請けや一部業務を委託するなど、社外の関係者とチームとして工事を円滑に進めるということが求められていると思います。

ですからセミナーでは、ICT施工を導入・実施するにあたって共通の考え方・確認事項・共通の言語の重要性を踏まえて現場で直面する疑問を中心に各工程のポイントを説明します。

例えば3次元測量のプロセス説明では、他社に測量業務を依頼する場合に現場監督として事前に知っておくべきこと、確認するべきことは何なのか。一方、自社で3次元測量ができるリソースをお持ちであれば、担当者との連携、人材育成、技術習得方法など社内で共有できる情報として具体的にお話します。

実技※では、実際にICT建機に乗車いただき、画面設定の方法、マシンコントロール、マシンガイダンスを体験していただきます。マシンコントロールは自動制御、マシンガイダンスは操作補助ですが、これらが可能なのは、重機の性能が向上していることはもちろん、3次元化された設計情報が事前に設定され、衛星などを使った位置計測装置を使って建機の位置情報を計測するシステムがあるからです。

また今回のセミナーでは、国交省要領にある技術基準類の中で、空中写真測量(無人航空機)を使った出来形管理要領をベースに各プロセスの説明を進めていきます。無人航空機(UAV)のデモ飛行も行いますが、実際に飛行計画を立てるなど、空撮に至るまでのプロセスも体験していただきます。空中写真測量とはという測量知識も交え、なぜ無人航空機で測量ができるのかということをご理解いただけると思います。

※秩父会場のみ。渋谷会場はビデオ講習になります。

セミナー講師吉田なぎさインタビュー

会社や現場で活用してほしい最適化分析シート

ー「持ち帰れる」という点について詳しく教えてください。

このセミナーでお伝えした内容や分析結果はご自身の会社にお持ち帰りいただけます。上席の方への報告、現場チームへの共有や社内教育などの補助資料としてぜひご活用ください。今回のセミナーはICT施工の各プロセスをしっかり捉えた上で、今後自社ではどこまで取り組むべきなのか、どうやって取り組んでいくべきなのかを明確にするための次のステップとして、それが皆様の未来へのアクションに繋がることを主軸としています。

具体的には、自社分析を行うワークショップでは、当社が考案した自社のICT施工への取り組み度合いを可視化する「最適化分析シート」を使用します。このシートを使い自社のポジションやリソース、社外の関係企業を含めた現在のICT施工体制を見える化します。その場で分析できるのはもちろんですが、セミナーで得た情報と共にこの分析シートをお持ち帰りいただくことで、現場だけではなく、社内全体のICT施工体制強化に繋げていただけると思います。

またセミナーで使用するテキストデータをCD-ROMでお渡ししています。ご自身の復習・確認の材料としてもご活用頂ける上、管理や育成業務に携わるお立場の方であれば、これらの資料を用いてそのまま社内で講習を開いていただけるかと思います。

ー自分の言葉として伝える、ということはなかなか難しいと思うのですが。

組織の中で指導する役割の方にとっては、情報収集や資料作成など事前準備は大変な作業である上、新しい技術であるICT施工の指導、育成係などに任命されたとなればご負担も少なくないと思います。お渡しするセミナー資料は、そのような負担を少しでも軽減していただくためのサポート材料としてご活用頂きたいと考えています。

ただし、法律や規定などを含めたICT施工に関する情報は目まぐるしく変わっていきます。今回の資料内容については新しい情報と照合しながらご利用いただくことをお勧めいたします。ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。

セミナー講師吉田なぎさインタビュー

現場監督に寄り添ってサポートする

ーICT施工に取り組もうとされている現場監督にメッセージをお願いします。

各自治体でICT活用工事の実施状況(公告件数)はまだまだ差があると思います。対象地域でICT施工の公告が出た時に、まずは入札に参加できるレベルにあるのか?もっと言えば、求められるレベルに値する内容で工事を完成させることができるのかという点を考える必要があると思います。そうなると、公告内容を見てから、ともすれば入札すると決まってから考えよう、という状態では積極的に手を挙げることは難しくなるでしょう。

国の施策として、2019年以降もi-Construciton貫徹に向け、ICT施工標準化(全ての現場でICT活用工事実施)の推進はスピードを増すばかりです。土工に限らず建設業界全体に関わる大きな改革の流れが目に見えてある中で、公告案件を見てから、入札が決まってから準備を進めるという状態では、この流れに乗り遅れる可能性が非常に高くなります。

そうは言っても、まだ判断しきれない状態で、まずは情報収集されたいという理由でセミナーに参加されてももちろん大丈夫です。また、このセミナーを通して自社を客観的に見ることができるということは、今後のICT施工への取り組み方をご判断いただける一つの要素になるのではないかと思います。

ICT施工の経験は全く無く、ICT建機の所有もしていない、必要なリソースが何かも明確ではなく、かといって3次元測量や3次元データ作成などを委託するための信頼できる関係会社もいない。でもICT施工には興味があるし、必要性を感じているという方は、まずはお気軽にお問合せください。

ー個人での参加者も募集されていますね。

建設業界には、重大な人材不足・若手人材の育成不足という大きな課題があります。
その課題に対する対応策の一つがi-Constructionです。
今までの建設業界のイメージと言えば、「きつい・きたない・きけん」の3Kだと思いますが、i-Constuctionとは「給与が良い、休暇がとれる、希望がもてる」という新3Kを目指した取り組みです。

ICT施工とは、建設事業の「施工」において情報通信技術(ICT)を活用するシステムであり、情報化施工という言葉でも表現されてきました。ICTを活用することで建機が自動または半自動で動き、作業効率が上がります。危険な場所での作業が減り安全性も高まります。それにより魅力的な労働環境が整備され、業界全体の発展と国内のインフラマネジメントも整備されます。そのようなデジタルデータ化、ICT化に反応ができる人材となると、やはり若い方々への期待が高まり注目も集まります。
ICT施工に特化した知識があり、対応できる人材となれば、それは現在の建設業界において貴重な存在であり、大いに需要があると我々は考えています。

個人の方がセミナーを受講され、ICT施工に関する知識を既に身につけているということは、まだまだ経験が重要とされる建設業界であっても、転職やキャリアアップに大いに活かされると思います。

そのような理由から、個人の方限定でキャッシュバックキャンペーンも実施しております。この機会に是非お役立て頂き、ご自身のスキル・キャリアアップにご活用ください。


後編では、経営コンサルティングの会社であるストラテジクスマネジメント株式会社(SGM)がなぜICT施工サポートを提供することになったのか、その経緯や市街地測量・土木学会での発表実績等についてご紹介します。



「持ち帰れるICT施工セミナー」講師 吉田なぎさ
ICTソリューション事業部マネージャー
i-Constructionスペシャリスト
JUIDA認定ドローン操縦技能士 安全運航管理者

市街地でUAV測量を実施し、2018年度全国土木学会で事例を発表。ICT施工現場でのUAV測量、3次元データ設計、ローカライゼーションなどの実務サポートを提供。建設会社に価値をもたらすとともに、持続可能なICT施工の導入を実現するノウハウを構築し、経営者および現場監督にアドバイスおよび実務支援を行う。

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